Digital TransformationDXへの取り組み
DXにかける想い
第四次産業革命の真っ最中の今、AI・ビッグデータ・IoT等の技術は驚くほど急速に進化を遂げており、これらをビジネスに活かすことができない企業は、競争に打ち勝つことはできないという危機感を感じています。
デジタルトランスフォーメーション(DX)は、単なる技術の導入ではなく、企業文化や業務プロセスの根本的な変革を意味します。私はグループのDX推進担当執行役員として、この変革を推進する責任と使命を強く感じています。
DXの目的は、単に効率を上げることやコストを削減することにとどまりません。私たちの目指すべきは、顧客や社員の体験の向上、新たなビジネスモデルの創出、そして市場での競争優位性の確立です。これを実現するためには、最新の技術を活用するだけでなく、社員一人ひとりが変革の重要性を理解し、自らの役割を果たすことが不可欠です。
私が特に重視しているのは、非構造化データを含むあらゆるデータの活用です。データは現代のビジネスにおいて最も価値のある資産の一つです。データを適切に収集・分析し、更にはAIの力を借りながら、それに基づいた意思決定を誰でも簡単に行えるようにすることで、私たちはより迅速かつ的確に市場の変化に対応することができると確信しています。
また、DXを成功させるためには、オープンなコミュニケーションと協力が欠かせません。会社や部門間の壁を越え、全社員が一丸となって取り組むことで、初めて真の変革が実現します。私はDX推進担当執行役員として、社員が安心して意見を述べ、挑戦できる環境を整えることに全力を尽くします。加えて、DXを推進できる人財の育成に努力を惜しみません。
DXは一朝一夕に成し遂げられるものではありません。しかし、私たちが一歩一歩着実に進んでいくことで、必ずや大きな成果を上げることができると信じていますし、近い将来、共に新たな価値を創造できると確信しています。
株式会社オープンアップグループ
DX推進担当執行役員 加藤 昭仁
当社グループのDX推進に対する考え方
当社グループは、「幸せな仕事を通じて ひとりひとりの可能性をひらく社会に」をパーパスとし、人生の時間の多くを占める仕事に関してひとりひとりに多彩な可能性を提示し、必要に応じて伴走することができる存在でありたいと考えています。 また、社会の中でそのような働き方で活躍できる確かなプラットフォームがあることは、多くの企業・組織にとっても新たな可能性となります。
当社グループは、経営統合を機に新しいチャレンジに取り組み、更に成長スピードを加速するべく高い経営目標(中期経営方針 ※2024/08/09公表)を設定しています。 その実現のため、デジタル技術を活用した改革に取り組んでいます。
当社グループのDX戦略
DX戦略推進体制
当社グループの全体最適を目指したデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する組織として、代表取締役社長兼COOを管掌役員、DX担当執行役員が情報システム統括責任者を務めるDX推進部門として、「DX企画部」「ITソリューション統括部」「IT基盤統括部」「BPR推進部」「データサイエンス部」の5部が設置されています。
その上で、持株会社にグループ全体のDX推進を統括する目的として設置された「DX企画部」にて、全体最適化・投資最適化に配慮しながら、グループ全体のDX推進の旗振り役を担っています。DX企画部のメンバーは主要な事業会社(子会社)のIT責任者を兼務しており、各事業のDX推進に責任をもちつつ、持株会社のIT担当として横連携を図り、効率的なDX推進と経営方針の転換に対応できる体制としています。
以上、これらDX推進部門が、当社グループの情報システム重点施策の選定、情報システム関連プロジェクトの優先順位決定を行います。
DX企画部 | ITリーダーシップ
- 国内企業グループのDX戦略立案、ならびに、技術選定・技術戦略の策定
- 国内企業グループのITに関するビジョン策定、ガバナンス、ITとビジネスの整合性、需要の優先順位付け、チームの構築、変更管理
- 国内企業グループのITに関するベンダーとの契約管理、パフォーマンス管理、関係管理、リスク管理
- 企業グループ全体のシステムリスク管理
ITソリューション統括部 | ソリューション
- 国内企業グループを横断するプロジェクト管理、プロジェクト調整、品質保証、成果獲得、ビジネス要件策定
- 国内企業グループのアプリケーションアーキテクチャ管理
IT基盤統括部 | インフラアーキテクチャ/技術進歩
- 国内企業グループに関する就業インフラの統制・指導・改革
- 国内企業グループ全体のIT基盤に関する基準、ポリシー、実装計画策定およびITインフラアーキテクチャ管理
- 国内企業グループ全体のIT基盤運用、ITサービスデスクの統括
- 新しい技術の追跡、プロトタイピング、センター・オブ・エクセレンス
- 企業グループ全体の情報セキュリティ管理
BPR推進部 | 事業改善
- 国内企業グループの業務環境・フロー・オペレーションの統制・指導・改革
データサイエンス部 | データ利活用推進
- 国内企業グループの統合データベース及びデータ利活用システムアーキテクチャの管理
- 国内企業グループのデータ利活用を推進・統制・指導・改革
デジタル技術による既存事業のアップデートと新たな価値の創造
当社グループは、デジタル技術とデータを活用した業務の効率化・高度化、ならびに、新たな価値の創出を実現することで、グループの強みを磨き、お客様の利便性向上と持続的成長を続けるための改革を継続的に実施しています。
具体的には、DXによる事業構造改革の促進として、さらなる事業成長に貢献するためのビッグデータやAIといった先進技術を活用した、マーケティング分析や技術社員のLTV向上に向けた施策を優先的に行っていきます。
ITシステム・デジタル技術活用環境の整備に関する方策
DX推進部門にて当社グループの情報システム部門の予算を取りまとめ、グループシナジーを最大化すべく、システムインフラや共通的な業務プロセスを支えるプラットフォームの共通化を推進しています。
また、当社グループの情報システム内、又は容易に収集蓄積可能なデータを分析するための基盤の構築を推進しています。
- グループディスカウントでの購買
- システム共用
- スキル・ナレッジの共有
- 経営資源の全体最適化
- 事業に大きな影響を与えるリスク低減
- グループIT戦略のブラッシュアップ
- 攻めのDX投資環境整備
プラットフォームの最適化
- 技術社員コミュニケーション
- 契約書作成・請求管理
- AIプラットフォーム
- 顧客案件・タレマネ
- サーバー:Cloud/DC
- ネットワーク:WAN/LAN
- セキュリティ
- 端末・各種デバイス、リモートアクセス、グループウェア
先進技術活用
- 生成AIをはじめとするAI
- 生成AI等による業務効率化や、AI分析結果を活用した意思決定の高度化を計画
- ビッグデータ
- 業務システム等に保存されている構造化データに加え、動画・音声・画像・SNSといった非構造化データも分析対象とし、業務への有効活用を実施
- リモートワーク
- セキュアな環境でのコラボレーションツール等により、社員のライフスタイルに応じた働き方を実現
- リモートワークによるストレスを軽減するために、オンラインカウンセリングやメンタルヘルスケアの強化を実施
デジタル人材の育成
- 社内研修プログラムの導入
- デジタルスキルの向上を目指した社員向けの研修を実施
- AI・データ活用・クラウド技術・プログラミングなどの専門スキルに関するトレーニング
- Eラーニングプラットフォームの活用
- 社内向けにオンラインで学べる学習プラットフォームを提供し、社員が自主的にデジタルスキルを学べる環境を整備
- デジタル人材の採用強化
- デジタルスキルを持つ人材を積極的に採用
- デジタル分野の優れた人材を他業種からも積極的に登用
- 自己学習支援制度の整備
- 資格取得や自己学習のための補助金や奨励金制度を設置
- 社内デジタル文化の醸成
- デジタルツールの活用を奨励し、業務の効率化やイノベーションを日常業務の中で実践させる
- チーム間の情報共有やコラボレーションを促進するデジタルプラットフォームの導入
その他、人材育成全般については以下を参照ください。
実施中の取り組み(2024年11月現在)
- 技術社員とのコミュニケーションや問い合わせ対応を円滑に行うため、AIや新技術を活用した様々なDXシステムの導入
- グループに散在し、事業会社毎にサイロ化されたデータを集約・利活用するためのAIプラットフォームの導入
- LTV改善のためのグループで統合された技術社員向けアンケートシステムの導入など
DX戦略の達成度を測る指標
DX戦略の達成により当社グループの収益力が向上するものと考えているため、中期経営方針に掲げた目標値を、達成度を測る指標といたします。
- 売上高・営業利益:10%以上の成長(年率)
- 営業利益率:10%以上の達成
・情報セキュリティやガバナンスに関しては以下を参照ください