環境ポリシー

持続的な発展が可能な社会の実現のため、また常に自然環境や生物多様性への影響に配慮し、あらゆる事業活動において地球環境の保全に貢献するために、当社及び当社グループ会社の全ての役職員が業務を遂行する上で遵守すべき基本方針を定め、これを遵守します。

環境ポリシー

1. 環境関連法令の遵守

地球環境の保全に関する環境関連法令等を遵守します。

2. 環境負荷の低減

事業を通じて気候変動の要因とされる温暖化ガス排出や水資源への影響等があることを認識し、これらの適切な利用と管理に努め、環境負荷の低減に貢献します。

3. 生物多様性の保全

事業を通じて購買や利用のなかで生物の多様性に影響を及ぼす可能性を認識し、生物多様性の保全に配慮します。

4. 行動

紙、電力、ガソリン等の省資源・省エネルギーを推進し、廃棄物削減やリデュース・リユース・リサイクル(3R)の促進、環境に配慮した物品の選定等、持続可能な資源調達と利用に努めます。

5. 教育

環境等の保全に関する啓発・教育活動を推進し、環境保全等の行動の意識の向上と実効性の強化に努めます。

6. 継続的な推進

事業における環境への影響の配慮と環境変化による事業におけるリスクマネジメントのために管理体制を構築し、取り組み状況のモニタリングと将来リスクの検討と対策を推進します。 また内部監査および取締役会による監督を行います。

気候変動への対応
(TCFD提言に基づく開示)

TCFD提言の4つの構成要素「ガバナンス」 「戦略」 「リスク管理」 「指標と目標」の情報開示フレームワークに基づき情報開示に努めます。なお当社グループは2022年現在、指標と目標については、自社の温室効果ガスの排出量の適正な算定と統制を進めたうえで具体化するために、検討中の状況です


ガバナンスおよびリスク管理

TCFD提言の4つの構成要素のうち、「ガバナンス」および「リスク管理」に関する記載に該当します。

当社では、重要な環境・気候関連のリスクと機会を特定し、適切にマネジメントするために、サステナビリティ委員会を主体とした統制を行っています。 代表取締役会長兼CEOを委員長とするサステナビリティ委員会では、定例の議題に気候変動対応を含む持続可能性に関連する重要なリスク・機会を年間のサイクルで取り扱います。 必要な対策に関する計画を策定し、グループ全体の事業計画との整合や各事業会社での対応と関連部署への展開を行います。

各事業会社にて月次で開催されるコンプライアンス会議でのモニタリング項目と非財務情報の収集・分析を通じて、気候変動に伴うリスクや機会の変化や認識が生じるものは、サステナビリティ委員会にて採り上げることで、業務の現場からボトムアップのアプローチを採用しています。

加えて内部統制委員会において年1回リスクカタログの見直しを行う際に、環境・気候変動などの分類項目も含んでいるので、それらの評価を、サステナビリティ委員会が引き継ぐ形で採り上げ、財務的影響の可能性等を検討することにしております。

サステナビリティ委員会の内容は取締役会に報告されます。 取締役会における気候変動問題の責任者は代表取締役会長兼CEOであり、代表取締役社長は環境・気候変動関連の対策を計画にする際には、当社の経営戦略に反映し運営する責任を負っています。

ガバナンス・リスク管理の体制図

ガバナンス・リスク管理の図
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※サスティナビリティ委員会は気候変動に関してだけでなく、事業継続に必要な観点のリスクマネジメント(たとえば社会貢献活動、BCP、ITセキュリティ、各国の重要な規制や法令施行等の中長期リスクを取り扱う)


戦略

TCFD提言の4つの構成要素のうち、「戦略」に関する記載に該当します。

気候関連のリスクと機会についての認識

当社では、グループ各社の経営陣に対するヒアリング、外部有識者との対話、従業員へのアンケート、国際社会の動向リサーチ等に基づき、社内およびステークホルダーからの要求事項を整理し、リスク要因を体系的・総合的に洗い出した上で、時間的視点および財務的影響度からリスクと機会の評価を2022年に実施しました。

その結果、直接の財務的影響を及ぼすリスクは移行リスクと物理リスク共に限定的であるものの、炭素税の導入加速によるコスト増加や情報開示の不十分によるレピュテーションの低下は、中期的に小~中程度の影響を及ぼす可能性があると考えています。 また、機会も同様に直接の財務的影響は限定的ですが、顧客の人材ニーズの変化に応じた柔軟な人材供給や、気候変動への積極的なコミットメントの提示によるレピュテーションの向上に関して、中・長期的に小~中程度の影響を及ぼす可能性があると考えています。

この結果に基づき、1.5℃と4.0℃の2つのケースでシナリオ分析を実施しました。

※時間的視点は、0~1年を短期、2027年までを中期、2050年までを長期と定義しています。 また、財務的影響度は、営業利益に対して30%程度の影響に相当する場合を大、10%程度を中、それより小さい場合を小と定義しています。

シナリオ分析(1.5℃/RCP2.6)

脱炭素への規制が強化されることが想定され、炭素税の強化によりコスト上昇が予想されます。 他方で、技術変化の促進で新たなビジネス機会の発生や、また社会の脱炭素活動と規制が高まることが予想でき、当社グループのリスクにも機会にもなり得ます。

カテゴリー 主なリスク・機会 時期 影響


移行リスク
(規制)
カーボンプライシングの強化
事業への直接の影響は限定的だが、炭素価格の上昇によりオフィスでの電力使用や従業員及び技術・技能社員の移動に係る間接的な税負担が増すことが予想される
中期 小〜中
移行リスク
(市場/評判)
脱炭素社会に於ける顧客からの評判
顧客の気候変動への関心は高まっている中で、情報開示が不十分であった場合、取組みに消極的と受け取られ、ブランドイメージの低下に繋がる可能性があり、その場合競合他社に劣後するリスクがある
中期 小〜中
移行リスク
(市場/評判)
脱炭素社会に於ける求職者からの評判
気候変動に関する情報開示が不十分であった場合、特に当社の採用のボリューム層である若年層は気候変動やサステナビリティへの関心が高いため、採用に影響する可能性がある
中期 小〜中

製品・サービス 技術変化に伴うニーズの変化
技術変化に伴い顧客の外部技術者ニーズが変化する可能性がある。 顧客の変化に応じて柔軟に人材を供給することができる
中期 小〜中
市場/評判 脱炭素社会に於ける顧客からの評判
積極的に気候変動対応へのコミットメントを示し、十分に情報開示することで、顧客から選ばれる機会が増加する。 その結果、顧客との関係構築にかかるコストを削減できる
中期 小〜中
市場/評判 脱炭素社会に於ける求職者からの評判
積極的に気候変動対応へのコミットメントを示し、十分に情報開示することで、求職者から選ばれる機会が増加する。 その結果、求職者との関係構築にかかるコストを削減できる
中期 小〜中
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シナリオ分析(4℃/RCP8.5)

脱炭素への規制が現在と大きく変わらない一方で、気候変動が進んでいくことが考えられます。 当社グループの事業は特定の地域や産業や資源に依存しておらず、製造設備や販売拠点などを有しない人材サービスであり、物理リスクはビジネスモデルとして小さく長期間の物理的影響は生じたため、リスクは限定的となります。

カテゴリー 主なリスク・機会 時期 影響


物理リスク
(急性)
異常気象の通勤への影響
大雨や台風等の異常気象の激甚化により、技術・技能社員が顧客先へアクセスできなくなる可能性がある
中期・長期
物理リスク
(急性)
異常気象の顧客の作業現場への影響
大雨や台風等の異常気象の激甚化により、顧客が業務を一時停止する可能性がある
中期・長期

製品・サービス 顧客の拠点移転に伴う労働力ニーズへの対応
台風被害や川の氾濫等を避けて顧客の工場や研究所が移転する可能性がある。 移転先でもニーズに合わせて人材を供給することができる
中期・長期
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いずれのシナリオにおいても当社事業への影響は小〜中であり、当社事業は気候変動に対して総じてレジリエンスが高いと判断しております。


指標と目標

TCFD提言の4つの構成要素のうち、「指標と目標」に関する記載に該当します。

2022年現在、指標と目標については、自社の温室効果ガスの排出量の適正な算定と統制を進めたうえで具体化するために、検討中の状況です。 なお、当社は温室効果ガスの排出の状況を把握したうえで、カーボンプライシングに基づく排出権取引の活用などにも視野に、目標はカーボンニュートラルを検討する方針です。

環境と共生するための取組み
(環境負荷低減)

当社グループは、持続可能な社会の実現のために、事業運営における購買や外注品において環境に関する配慮・意図ある選定を行うなど、環境負荷の少ない事業活動を行っております。

取り組みテーマ 取り組み内容
地球温暖化防止 適切な
エネルギーの
資料量の管理
下記2つのCO2排出量に留意し、事業規模に応じた適切なエネルギー使用に努めます。
  • オフィスの電力使用により排出されるCO2
  • ガソリン使用により排出されるCO2
モーダルシフト 営業や採用活動に関わる社有車の台数・走行距離を低減し、CO2排出量の面で環境負荷の小さい鉄道や公共交通機関を活用します。 また、テレワークや直行直帰によるオフィス出社への移動量のコントロールを行いCO2排出量の低減に寄与します。
オフィスの
環境性能
大都市圏における本社機能や大規模オフィスにおいて、環境性能を考慮した選定を行い、CO2排出量の低減に寄与します。
森林保全 環境に
配慮された
製品の活用
購買においては、FSC認証※1の用紙を利用し、印刷物におけるインクや用紙の環境性能等、環境への負荷の軽減を選定基準に加え、プラスチック製品の利用を減らすことで環境保全に貢献します。
環境保全 紙使用量の
低減と
古紙の
リサイクル※2
ペーパーレス化推進のため、会議における紙資料の廃止などの削減、デジタル推進により業務で使用する紙の量の削減を推進しています。
また障がい者雇用の一つとしてグループ内で生じる使用済み古紙を回収し、廃棄情報の管理に加え裁断・溶解を行っており、 溶解した紙を原料に、紙すきによる再生紙の作成を行っており、再生紙は名刺や、カレンダー等の販促品へリサイクルし、廃棄物削減と資源の再利用に努めています。
オフィスの
グリーンの
造花活用と
再生利用※2
ペーパーレス化推進のため、会議における紙資料の廃止などの削減、デジタル推進により業務で使用する紙の量の削減を推進しています。
オフィス内を彩るグリーンを長く使用あるいは再生利用を通じて環境にやさしいサイクルを検討し、造花(アーティフィシャルフラワー)のデザイン、制作、リサイクルを障がい者雇用の一つとして推進しています。
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※1 FSC認証とは、持続可能な森林活用・保全を目的として誕生した、「適切な森林管理」を認証する国際的な制度です。
※2障がい者雇用の特例子会社で行っており、これらの取り組みがサステナブルであると評価され、神奈川県の「かながわSDGsパートナー」、また相模原市の「さがみはらSDGsパートナー」に認定されています。